日本秘湯を守る会は秘湯と呼ばれるお宿が集まって創立された旅館組合の名前。加盟しているお宿に泊まるとスタンプ帳にスタンプがひとつもらえて、10個たまると10軒のうち好きなお宿に無料で1泊泊まれる仕組みです。このサイトでは200軒近くある全国の加盟旅館の中でも特におすすめのお宿をご紹介します。

清津峡温泉 清津館

新潟南部の景勝地
清津峡のまさに入口


スキーのメッカ、湯沢からやや西に入った場所にあります。新潟にも秘湯はいくつかありますが、関東からアクセスしやすいのが魅力です。清津渓温泉はその名の通り清津峡という観光地の門前にあり、数軒の温泉宿が並んでいます。その中でも最も奥、渓谷の入口にあるのが清津館です。建物前の道を挟んで貸切露天風呂があります。

あらびきでも山小屋でも古民家でもない
ザッツ旅館な外観


行く前に各種HPやブログ、なんならグーグルストリートビューでもチェックしたのですが、温泉街の中でどれが当該の宿なのかイマイチわからずかなり不安でした。行ってみたらかなり普通の、というか各地の個性豊かな秘湯の宿のなかでもかなりまっとうな旅館のたたずまいで安心。


木造のお宿というよりは、鉄筋の旅館
建物の風情という点では微妙?

山奥にありがちな木造の古い建物、というわけではなく、旅館です。
豪雪地帯だからかなあ。なんとなく修学旅行とかを思い出しました。
お部屋からは清津渓の観光地の駐車場が一望(?)できます。こんな山奥なのに結構はやっているのが驚きでした。


渓谷を見下ろす貸切露天風呂
ロケーション最高!ですが・・・


建物前の道を挟んで向かい側が貸切露天風呂です。宿泊者は1回まで貸切無料。新しめの脱衣所、渓谷を見下ろす最高のロケーション。
しかし・・まずこの建物前の道というのが、清津渓に向かう唯一の道でして、観光のお客さんが結構通る。そしてその声がよく聞こえる。うっかりよくある道端の足湯くらいの近さにあるので、鍵がついていて誰も入ってこれないのですがなんだか落ち着きません。
あと、アブがいるから気を付けてください、と言われてたのですが、ばっちりアブが飛んでいて、ゆっくりはいっていたかったのですが恐慌をきたして早々に出てきてしまいました。惜しい。


やや熱めのお湯が気持ちいい内湯
窓から緑が見えて気分はいい

内湯には露天風呂はなく、室内のみです。やや湯は熱めですが、窓から緑が見えて気分はいいです。普通のタイルのお風呂です。
足元が小石でお湯が沸き出てくるとか、歴史ある木造のつくりだとか、なんだとか、特筆すべきことはないです。シンプル。
個人的には内湯から行ける露天風呂があるとうれしいのですが。なんせ内湯オンリーだと長湯の途中で飽きるので・・・


山の宿のごちそう!
秘湯の宿ならではのフルコース!

御夕飯は食事処で取ります。鯉の洗いがでました。やはり山の宿といったら鯉か岩魚です。あとは陶板焼き。
糸かぼちゃの酢の物、山菜の煮物、岩魚の焼魚、鱒の刺身に、陶板焼き。
まさに山の宿のフルコース。でもなんだかおなかいっぱいにはなりませんでした。白ご飯を食べるのに、お漬物だけなので、ラストスパートがきかないせいかもしれません。ご飯がすすむ佃煮とか味噌があれば完璧なのになあ。でも全体的に手が込んでいて、時間かけてつくられている感じがして、大変おいしかったです。


注目のサラダバイキング?!
温泉がゆでさっぱりおめざめ

朝ご飯は御膳+サラダバイキング。サラダバイキングといっても、キャベツやトマト、ハムがまとめてテーブルに置かれていて、それを好きな分よそって好きなドレッシングをかける、というもの。
明らかに現在食堂にいる人数分くらいしかないので、ひとりで山もり取る、というわけにはいきません。周りをうかがいながら1人前取ります。っていうかこれなら最初から小鉢にもってくれてもいいんだけど・・・
あとは温泉で炊いた朝がゆ。もちろん普通のごはんも出ます。おおむね満足です。


知る人ぞ知る観光地、清津渓
トンネル観光?いやいや、渓谷美を楽しむのです

徒歩1分の清津渓。今回清津館にいくまでまったく知らなかったのですが、それなりに人が訪れる観光地のようです。川沿いのトンネルの先には鍾乳洞が、とか洞窟が、というわけではなく、変わった岩の珍しい渓谷美を楽しみます。
トンネルの途中に何か所か、渓谷に向かって開いている場所があって、そこから渓谷を眺めます。以前は渓谷沿いに遊歩道があったそうなのですが、落石事故によりトンネル形態になったようです。トンネル作ってまで(けっこう大工事と想像されます)見たい渓谷美、です。
・・・なんだかんだ言っても、渓谷の横の暗いトンネルを歩くより、青空の下歩いたほうが気持ちいいよね、というのは禁句です。だって危ないんだもの!
トンネルの中は飽きないように様々なあらびきな展示がされており、個別の言及は避けますがつっこみどころ満載なのもポイントです。
あ、あと売ったら高そうな、立派なクワガタがいました。

【感想】
宿の女将さん&おばあさんも、威勢がいいわけではないですが、さりげなく気を使ってくれて安心感があります。場所はそこそこよく、お湯もそこそこですが、決め手にかけるので二度目はなさそうです。清津渓は一度見れば満足な観光地なのでなかなか再訪のモチベーションにはなりづらいのが残念です。紅葉はきれいなのかも。


秘湯スタンプで無料宿泊したい度:★★☆☆☆

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